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一級土木施工管理技士はすごい?資格の難易度や合格率、取得メリットについて解説

一級土木施工管理技士はすごい?資格の難易度や合格率、取得メリットについて解説

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「一級土木施工管理技士の資格保有者はすごいの?」「取得すると、どのような仕事ができるようになるの?」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。

結論からいうと、一級土木施工管理技士は、大規模プロジェクトで責任ある立場を担える難関の国家資格です。そのため、年収や転職市場でも高く評価されており、業界内外で「一級土木施工管理技士=すごい」と言われることが多くなっています。

本記事では、一級土木施工管理技士がすごいと言われる理由を、「資格の難易度」「合格率」「取得メリット」といった観点から詳しく解説します。あわせて、合格するための勉強方法についてもまとめました。

資格の取得を検討している方や、自分にとって必要な資格かどうか知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

一級土木施工管理技士に関する案件

一級土木施工管理技士とは?

一級土木施工管理技士とは、土木工事における現場の責任者として施工管理を行う国家資格です。施工管理とは、工事を安全かつ計画通りに進めるために、品質・工程・安全などを総合的に管理する仕事を指します。

この資格を取得すると、すべての土木工事において主任技術者や監理技術者として従事することが可能になります。特に公共工事では、一定規模以上の現場において配置が義務付けられており、業界でも高く評価されています。

一級土木施工管理技士がすごいと言われる理由

一級土木施工管理技士がすごいと言われる5つの理由を以下にまとめました。 

一級土木施工管理技士がすごいと言われる理由
  • 合格率が低く、難易度が高い
  • 転職市場で引く手あまたになる
  • 大規模プロジェクトの責任者になれる
  • 平均年収が高い
  • 社会インフラ整備への貢献・将来性がある

一級土木施工管理技士は試験難易度が高く、転職市場でも需要があると言われています。また、高年収であることから「すごい」と高く評価されています。

合格率が低く、難易度が高い

一級土木施工管理技士は、毎年合格率が低く、取得が難しい国家資格のひとつです。試験は一次検定(学科)と二次検定(実地)に分かれており、両方に合格する必要があります。特に二次検定の合格率は、33.18%と低く、狭き門といえるでしょう。(難易度の詳細については、記事後半「一級土木施工管理技士試験の難易度・合格率」をご覧ください。)

POINT

難易度の詳細については、記事後半「一級土木施工管理技士試験の難易度・合格率」をご覧ください。

一級土木施工管理技士試験の特徴は、幅広い出題範囲に加え、専門的な知識と実務に基づいた応用力が求められることです。しっかりと対策をしなければ、合格は難しいでしょう。

中でも二次検定では、実際に関わった工事をもとに記述する論文問題が出題されます。論理的に整理して文章を書く力が求められるため、論文対策に悩む受験者も多く見られます。このように、一級土木施工管理技士は非常に高難度な試験であり、合格者は業界内で「すごい」と評価される存在です。

転職市場で引く手あまたになる

一級土木施工管理技士は、主任技術者や監理技術者として幅広く活躍できる国家資格です。建設業者は工事の規模に応じて有資格者の配置が義務づけられており、この資格を持つと、すべての技術者要件を満たすことができます。

さらに、大規模工事の入札要件を満たす技術者としても位置づけられており、企業にとっては受注の幅を広げる存在です。特に事業拡大を目指す企業では、一級資格者の採用に積極的で、好条件での転職も十分に期待できます。このように、高い専門性と実務力を備えた人材として企業に求められるため、転職市場では「引く手あまた」となるケースも多く見られます。

大規模プロジェクトの責任者になれる

一級土木施工管理技士は、請負金額の制限なく現場管理者として従事できるため、大規模プロジェクトの責任者になれる点がすごいとされています

二級土木施工管理技士の場合は、請負金額が5,000万円未満のプロジェクトでのみ責任者になることが可能です。 また、請負金額が5,000万円を超える工事では、監理技術者の設置が義務づけられています。監理技術者の要件としては、一級土木施工管理技士や一級建築士など一級国家資格を保有していることが求められます。

そのため、一級土木施工管理技士を取得していれば、公共工事や大規模な土木工事の責任者を務めることが可能です。 規模の大きいプロジェクトで重要な役割を果たすことが期待されるため、一級土木施工管理技士は「すごい資格」といえるでしょう。

平均年収が高い

厚生労働省が運営する「職業情報提供サイト」によると、土木施工管理技士の平均年収は約604万円です。この資料における「土木施工管理技士の年収データ」には、一級と二級が含まれているため、これより年収が上がる可能性が高いです。

一級土木施工管理技士は、二級土木施工管理技士よりも仕事の幅が広がり、大規模な工事の責任者になれるため、年収の水準は高いといえます。 一級土木施工管理技士は合格率が低く資格取得者が少ないため、企業によっては資格手当など特別待遇が用意されており、転職市場でも好条件を提示されやすいです。

同調査によると、土木施工管理技士の所定内給与(月額)が80万円以上の人も一定数見られます。全体としては少数派ですが、年収1,000万円を超える高収入の技術者が存在することも確認できます。経験・役職・現場規模によって収入が大きく異なる点は、土木施工管理技士の特徴の一つです。

少子高齢化による人手不足が加速すると、一級土木施工管理技士はより重宝される存在になることが考えられるため、今後は年収水準がさらに高くなるかもしれません。

出典:土木施工管理の仕事の年収・時給・給料(求人統計データ)|求人ボックス

社会インフラ整備への貢献・将来性がある

一級土木施工管理技士は社会インフラ整備に大きく貢献する存在です。あらゆる種類の土木工事に携わることができ、公共工事の現場監督にもなれます。

道路やトンネル、橋梁など日常生活に欠かせない社会インフラの多くは一級土木施工管理技士の活躍なしでは維持できません。 社会インフラはどの時代においても必要なものです。

その整備に専門的な知識と技術で貢献できる一級土木施工管理技士は、将来性の高い資格といえます。今後日本は、全国各地でインフラの老朽化が進むとされており、一級土木施工管理技士への社会的な期待が高まっています。

一級土木施工管理技士試験の受験資格

一級土木施工管理技士試験の一次試験は、試験年度において19歳以上であれば誰でも受験できます。かつては一次試験の受験にも実務経験が必要でした。

2024年度から受験資格が改正されたため、現在では受験資格は年齢制限のみとなっています。 学生であっても実務経験なしで一級土木施工管理技士試験に挑戦できます。

ただし、二次試験を受験するには一次試験に合格してから所定の実務経験が必要です。 二次試験の受験に必要な実務経験は1年から5年で、所有資格や実務経験の内容に応じて異なります。

出典:「施工技術検定規則及び建設業法施行規則の一部を改正する省令」等の公布|国土交通省

一級土木施工管理技士試験の試験内容

一級土木施工管理技士試験の試験内容は下記の2つです。 

一級土木施工管理技士試験の試験内容
  • 一次検定(学科試験)
  • 二次検定(実地試験)

一次検定はマークシート方式で五肢択一問題が出題されます。二次検定は記述試験で、実務経験に基づいた回答が求められます。

一級土木施工管理技士試験は合格率の低い試験のため、事前に試験内容について詳しく理解しておかなければなりません。試験形式や出題範囲を正確に把握したうえで、適切な試験対策を行いましょう。

一次検定(学科試験)

一級土木施工管理技士試験の一次検定(学科試験)の試験科目は以下の通りです。

検定科目 科目内容
土木工学等 土木工学、電気工学、電気通信工学、機械工学、建築学に関する一般的な知識
設計図書に関する一般的な知識
施工管理法 施工計画の作成方法
工程管理、品質管理、安全管理など工事の施工の管理方法に関する知識
施工管理のための応用能力
法規 建設工事の施工管理に必要な法令に関する一般的な知識

一次検定(学科試験)の内容は大きく分けると「土木工学等」「施工管理法」「法規」の3つです。それぞれ工事の施工管理を行うために必要になる一般的な知識について出題されます。合格基準は、全体の総得点が60%以上であることに加えて、「施工管理法」単独でも60%以上の得点が必要です。

出典:令和7年度 受検の手引【PDF】|一般社団法人 全国建設研修センター

二次検定(実地試験)

一級土木施工管理技士試験の二次検定(実地試験)は、必須問題と選択問題の2種類に分かれています。必須問題は3問、選択問題は8問中4問を選択して回答する形式です。

また、合格基準は正答率60%以上とされています。 必須問題として「施工経験記述」という科目が出題され、自身の経験に基づいた回答が求められます。

過去に経験した工事について、技術的な課題や現場で実施した対策などを回答する必要があり、時間をかけて対策しなければいけません。 選択問題では、文章による回答や数値計算が必要な問題などがあります。単に知識を暗記するだけではなく、簡潔かつ的確に記述で回答できるように知識の整理が必要です。

出典:令和7年度 受検の手引【PDF】|一般社団法人 全国建設研修センター

一級土木施工管理技士試験の難易度・合格率

一級土木施工管理技士の合格率は、令和5年の1次試験で49.53%、二次試験で33.18%となっており、難易度の高い資格といえます。一次検定に合格した上で二次検定に合格する必要があり、二次検定の受験には実務経験が求められます。

学科試験では幅広い分野の知識が問われ、実地試験では現場の経験に基づいた回答をしなければならず、さまざまな知識や能力を持っていないと合格できません。何度も挑戦し、数年かけて合格する人も多いため、計画を立てて試験対策を進めることが大切です。

出典:技術検定試験について|国土交通省

一級土木施工管理技士の資格取得のメリット!何ができる?

一級土木施工管理技士の資格を取得すると、対応できる業務の幅が広がり、キャリアアップにもつながります

ここでは、一級土木施工管理技士の資格を取得することで可能になる業務や役割をご紹介します。

一級土木施工管理技士を取得すると可能になること
  • 大規模な土木工事のプロジェクトで監理技術者になれる
  • 公共工事を請け負うための要件を満たせる
  • 高度な技術力が要求される特殊工事の責任者になれる
  • 建設コンサルタントや技術アドバイザーになれる
  • 若手技術者の指導や大学での非常勤講師など教育に携われる

一級土木施工管理技士になれば、大規模土木工事現場で監理技術者として活躍できます。また、公共工事を請け負うために必要な技術者資格を満たせるのも、一級土木施工管理技士のメリットです。さらに、地下鉄建設や橋梁工事など高度な技術力が求められる特殊工事の責任者にもなれます。

一級土木施工管理技士は、建設工事に関する豊富な知識と技術力の証明になるため、建設コンサルタントや技術アドバイザーを目指すことも可能です。

次世代の土木技術者を育成するために、大学の非常勤講師や若手技術者の指導など教育分野でも活躍の場が広がります。

一級土木施工管理技士はすごい!有資格者に対する評価

一級土木施工管理技士の有資格者は、建設業界において高く評価されています。

「責任ある業務を任されている」「現場を統括できる技術者として信頼されている」など、実際の現場や企業からは評価の声が多く寄せられています。
ここでは、一級土木施工管理技士に対する主な評価や社会的な位置づけについてご紹介します。

一級土木施工管理技士への評価
  • 専門性が高く、頼りになる
  • 冷静な判断力を持ち、チームを的確に導いてくれる
  • インフラ整備を支える重要な存在であり、社会的貢献度が高い

一級土木施工管理技士は、土木工事の現場管理の責任者として頼りになり、インフラ整備において欠かせない存在であることがわかります。

一級土木施工管理技士の合格のための勉強方法

一級土木施工管理技士に合格するには、効率よく学ぶことが大切です。ここでは、試験対策に役立つ基本的な学習の流れをご紹介します。

一級土木施工管理技士に合格するための学習ロードマップ
  •  学習計画を立てて学習を始める
  • 過去問を活用して試験の傾向と時間感覚をつかむ
  • 経験記述対策(二次試験)をする

学習計画を立てて学習を始める

一級土木施工管理技士の試験に合格するためには、はじめに学習の計画をしっかり立てることが大切です。試験日から逆算して、どれくらいの期間で、どのくらいのペースで勉強するかを決めましょう。1日や1週間ごとの目標を決めると、やるべきことがはっきりします。

仕事と両立する人は、短い時間でも集中して取り組めるよう工夫が必要です。過去問を解くタイミングや、苦手な分野にどれだけ時間を使うかなども考えながら、少しずつ力をつけていきましょう。

過去問を活用して試験の傾向と時間感覚をつかむ

試験の傾向を把握し、時間配分の感覚を養うために、過去問を活用することを推奨します。

過去5年分を目安に取り組み、制限時間を意識しながら解くことで、本番さながらの練習になります。 解き終えたあとは、必ず解答・解説を丁寧に読み、なぜその答えになるのかを理解しましょう。

過去問は、本番の予行演習として効果的です。繰り返し過去問を解くことで、試験本番でも落ち着いて問題に向き合えるようになります。

経験記述対策(二次試験)をする

一級土木施工管理技士の試験の中でも、特に難易度が高いのは二次試験の経験記述です。自身の過去の業務経験をもとに、設問のテーマに沿って文章を構成する力が求められます。

そのため、あらかじめ過去の業務経験を整理し、過去問や問題集を使って、よく出題されるテーマに沿った記述練習を行うことが大切です。 実際の業務と照らし合わせながら、自分の言葉で具体的に書く練習を重ねましょう。

模範解答の言葉を変えただけの文章では、実体験が伝わらず減点される可能性があります。自分の経験に即した内容を、自分の言葉でわかりやすく表現することが、高得点につながります。

一級土木施工管理技士に関連するよくある質問

一級土木施工管理技士に関するよくある質問は以下の4つです。 

資格の難易度や年収、資格を取得するメリットなど、気になるポイントをわかりやすく解説します。

一級土木施工管理技士の資格は難しいですか?

一級土木施工管理技士は難易度の高い国家資格です。試験は一次試験(学科)と二次試験(実地)に分かれており、それぞれに異なる対策が求められます。

特に、施工管理に関する専門的な知識だけでなく、実務経験に基づいた応用力も必要とされるため、短期間の学習では合格が難しいとされています。
実際に、数年かけてようやく合格するという受験者も少なくありません。

一級土木施工管理技士の年収は?

一級土木施工管理技士に限った年収データではありませんが、厚生労働省が運営する「職業情報提供サイト(jobtag)」によると、土木施工管理技士の平均年収は約604万円とされています。一級の取得によって資格手当が支給されることもあり、年収アップにつながるケースも多く見られます。

また、大規模なプロジェクトに携わる機会が増え、現場責任者として働けるようになることで、さらなる収入アップも期待できるでしょう。ただし、年収は企業規模や所属地域、実務経験、担当する工事の内容などによって大きく異なる点には注意が必要です。

出典:土木施工管理技術者 職業情報提供サイト(jobtag)|厚生労働省

一級土木施工管理技士はすごい資格ですか?

一級土木施工管理技士は、建設業界で高く評価されている国家資格のひとつです。この資格を取得することで、大規模な工事現場で責任者として従事することが可能となり、高度な専門性と豊富な実務経験が求められる難関資格でもあります。

実際、令和5年度の二次試験における合格率はわずか33.18%と低く、容易には取得できません。そのため、取得していること自体が技術力と現場対応力の証明となり、転職市場でも非常に高く評価される傾向があります。

加えて、深刻な人手不足が続く建設業界においては、一級土木施工管理技士の存在価値は年々高まっており、年収水準も比較的高めに設定されることが多いのが実情です。こうした背景から、一級土木施工管理技士は「すごい資格」として、企業や現場から厚い信頼を得ています。

出典:技術検定試験について|国土交通省

一級土木施工管理技士の資格を取得するメリットは?

一級土木施工管理技士を取得することで、以下のようなメリットがあります。 

一級土木施工管理技士を取得するメリット
  •  あらゆる工事に責任者として携われる
  • 公共工事の競争入札で有利になる
  • 年収水準が高い
  • 転職市場で需要が高い

一級土木施工管理技士を取得すると、大規模プロジェクトにて主任技術者や監理技術者として活躍できます。一級土木施工管理技士の資格取得者がいると、公共工事の競争入札で有利になる点もメリットとされています。転職市場で高く評価されており、年収水準は高いです。

まとめ:一級土木施工管理技士はすごい!

一級土木施工管理技士は、業界内で高く評価されている国家資格であり、取得することで昇進や年収アップを実現しやすくなります。大規模プロジェクトで現場監督として活躍する機会も多く、責任あるポジションを任されることが増えるのも特徴です。

さらに、建設コンサルタントや大学の非常勤講師など、現場以外のキャリアパスが広がる点も大きな魅力と言えるでしょう。

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一級土木施工管理技士に関する案件

この記事を書いた人

ベスキャリ建設 編集部

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