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施工管理の将来性は?今後の需要や働くメリット、10年後になくなる可能性は?

施工管理の将来性は?今後の需要や働くメリット、10年後になくなる可能性は?

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施工管理者として働く中で、「今後も安定して働き続けられるのか」「10年後には仕事がなくなるのでは?」「将来性のある職業なのだろうか」と不安を感じている方もいるのではないでしょうか。

少子高齢化や技術革新が進む現在、建設業界の将来や施工管理の役割がどう変化するかは、多くの人にとって関心の高いテーマです。

本記事では、施工管理者の将来性や今後の需要予測、仕事のやりがいやメリットについて解説します。

また、施工管理者が昇給や昇進を実現するためのコツもまとめました。 施工管理者として長く働きたい方や、転職を検討している方はぜひ参考にしてみてください。

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施工管理技士の需要と将来性

近年、都市再開発やインフラの老朽化に伴う修繕・更新工事が進み、建設需要は高まっています。一方で、担い手不足が深刻化しており、業界全体の大きな課題となっているのです。

そのため、施工管理技士は人手不足で求人倍率が高まりを見せており、若手でも好条件で転職しやすく、将来も安定して活躍できる資格の1つといわれています。

ここでは、施工管理技士の需要と将来性について詳しく解説します。

施工管理技士の需要

令和5年の施工管理技士の求人倍率は9.09倍で、求職者1人に対して9件以上の求人が集まる売り手市場となっています。全国平均の1.2倍と比較しても、その需要の高さは際立っており、転職先を選びやすい状況にあるといえるでしょう。 こうした高い需要の背景には、建設投資の堅調な伸びがあります。

2024年度の建設投資総額は73兆200億円に達し、前年度比で2.7%の増加が見込まれています。 民間投資の内訳を見ると、住宅建築が35%、非住宅建設が38%、維持・修繕が27%となっており、いずれもバランスよく推移していることが明らかになりました。 つまり、住宅の新築だけでなく、建設工事や改修工事といった工事の多様化が進む中、幅広い分野で即戦力となる施工管理技士が求められているのです。

このような傾向は今後も続くと考えられており、資格を取得したり、実務経験を積んだりしている技術者にとっては、転職・キャリアアップの好機が広がっているといえるでしょう。

出典:建築施工管理技術者|job tag

出典:令和6年度(2024年度)建設投資見通し 概要|国土交通省総合政策局

施工管理技士の将来性

建設投資は今後も安定した需要が見込まれていることから、施工管理技士の将来性は明るいと予測されています。一方で、建設業の就業者数はピーク時から約3割減少しており、建設業許可業者数も年々減少傾向にあります。そのため、施工管理技士1人あたりの業務負担が増加する可能性がある点には注意が必要です。

建設業界では、就労人口の約3割を55歳以上が占めており、29歳以下は1割程度にとどまっています。こうした急速な高齢化による人材不足と、施工管理職への負荷増加を解消するため、待遇改善や働き方改革、ICT活用による生産性向上が図られています。

国や大手ゼネコンも、遠隔臨場・BIM/CIM・ロボット施工といった技術導入を推進し、若手が参入しやすい職場づくりを進めている状況です。

このような動きにより、建設技術者が長期的に安心してキャリアを築ける環境が、着実に整いつつあるといえるでしょう。

出典:令和6年度公共工事の現状と今後の取り組み|国土交通省 九州地方整備局技術管理課

施工管理の仕事は10年後になくなるって本当

結論から言うと、施工管理の仕事が10年後に“完全になくなることはない“と言われています

AIやBIMの導入、ロボット施工による省人化が進んでいる背景から、「なくなる仕事」として語られることもありますが、実際の現場では天候や地盤の変化、協力会社との調整など、予測困難な判断が求められる場面が多く存在します。

品質・安全・コストを総合的にマネジメントし、関係者を束ねてプロジェクトを推進する役割は、依然として人間にしか担えない重要な業務です。

たとえば、遠隔臨場やドローン点検が普及したとしても、異常の見極めや対処方針の決定、現場チームのモチベーション管理、施主への説明責任などは機械には対応しきれません。

むしろ、こうしたデジタル技術を活用できる施工管理技士の価値は、今後ますます高まっていくと考えられます。

施工管理技士とは

施工管理技士とは、建築や土木など多様な現場で、品質・工程・安全を管理し、現場をリードする技術者のことです。

ここでは、施工管理技士の業務内容や資格の種類について、わかりやすく解説します。

施工管理技士の業務内容

施工管理技士は、建築・土木を問わず、現場全体を統括する技術者です。図面や施工基準に基づいて工程を組み立て、安全・品質・コストを総合的に管理しながら、作業者や協力会社へ的確な指示を出します。

また、資材の手配や進捗記録、各種書類の作成といった業務も担い、遅延や事故といったトラブルを未然に防ぐために現場を常時確認します。

発注者との打ち合わせや近隣住民への説明を行うこともあり、建設プロジェクトを予定通りに進行させる“司令塔”的な存在といえるでしょう。

施工管理技士の資格7種類

建設業界は分野ごとの専門性が高いため、施工管理技士の資格は7種類に分類されています。

それぞれの資格で対応する業務分野や内容は以下のとおりです。

資格名 分野 業務内容
1級・2級 建築施工管理技士 建築工事 建築物の施工管理全般を担当でき、大規模工事の責任者を務める
1級・2級 土木施工管理技士 道路・橋梁・トンネル等 インフラ整備に関わる土木工事の現場管理を担う
1級・2級 電気工事施工管理技士 電気設備工事 オフィスや施設の電気設備工事を指導・監督をする
1級・2級 管工事施工管理技士 給排水・空調・配管工事 ビルや工場の配管設備など、生活インフラの施工管理に携われる
1級・2級 電気通信施工管理技士 通信・ネットワーク工事 通信インフラの整備や光ファイバー工事の管理を行う
1級・2級 造園施工管理技士 公園・庭園・緑地整備 景観整備や都市緑化の施工管理を担当する
1級・2級 建設機械施工管理技士 建設機械を使う土工事 建設機械の構造・操作・施工管理の知識を持っていると認められ、工事現場で重要な役割を担える

施工管理技士の資格は、建築・土木・電気・管・電気通信・造園・建設機械の7分野に分かれており、それぞれに1級・2級が設けられています。実務を通じて経験を積みながら、段階的にステップアップできる仕組みが特徴です。

いずれも国家資格であり、資格を取得すると公共・民間を問わず多くの現場で評価され、企業内でもキャリアアップにつながる可能性があります。

とくに、1級施工管理技士の資格は、大規模な現場で必要とされる監理技術者の要件にもなっており、建設業界で長く働く上で大きな武器となるでしょう。

施工管理の仕事のやりがいとメリット

施工管理の仕事には、建物を形として残せる達成感があり、現場を統率しながら着実にキャリアを築ける点が魅力です。

ここでは、施工管理職ならではのやりがいや、働く上で得られる具体的なメリットについて解説します。

手がけた建物が形にのこる

施工管理技士の最大の魅力は、自分が関わった建物が“街に形として残る”ことです。住宅や学校、オフィスビルなど、完成した建物は長年にわたり多くの人に利用され、暮らしや経済活動を支えるインフラとなります。

設計図面上の線が、実際の建築物として立ち上がっていく様子を間近で見守りながら、現場スタッフをまとめ、工程通りに竣工へ導いていく過程には大きな達成感があります。

また、建物の用途によって社会的な役割も異なる点も魅力の1つです。たとえば、住宅であれば家族の暮らしを支え、学校であれば子どもたちの学びの場を提供し、商業施設であれば地域経済を動かす拠点となります。

こうした社会的な意義を実感できる点も、施工管理技士のモチベーションの源泉といえるでしょう。 完成後も、自分が携わった建物が目に見える形で残るため、街を訪れたときに「ここは自分が関わった現場だ」と誇らしく思えるのも、この仕事ならではの喜びです。

現場の司令塔として活躍できる

施工管理技士は、現場の司令塔として、協力業者の選定、資材搬入のタイミング、工期調整まで、全体の進行を統括する役割を担います

多くの職種と連携しながら、リーダーシップ・判断力・調整力を発揮できる点がこの仕事の魅力です。

自らの判断が、工期の短縮や事故の未然防止といった成果に直結する場面も多く、無事に完成した際には、大きな達成感が得られるでしょう。

さらに、予期せぬトラブルが発生した際にも、関係者の意見を聞きながら最善の解決策を導く場面が多く、柔軟な対応力も自然と身についていきます。

実務を通じて知識とスキルを磨ける

施工管理職の大きな魅力は、現場での経験を重ねるごとに知識とスキルを高められる点にあります。

建築構造や建材、法令、安全対策、設備、環境など、幅広い領域を実務の中で学びながら、専門性を深めていくことが可能です。

十分な経験を積めば、1級施工管理技士の資格取得も視野に入り、より大規模な案件やマネジメント業務を任されるチャンスが広がります。

ポジションの昇格に加え、将来的には発注者側や建設コンサルタントといった新たなキャリアパスを選択することも可能です。

施工管理の仕事に向いている人の特徴

施工管理に向いているのは、工程・品質・安全を管理しながら、多様な関係者と調整できる人材です。

天候の変化や資材の納入遅れといったイレギュラーにも冷静に対応でき、細かな点に気づく観察力や先回りする思考力も求められます。 そのほかにも、以下のような資質を持つ人は、施工管理の仕事に適性があるといえるでしょう。

求められる能力・スキル 詳細
段取り・マルチタスク力 限られた工期の中で複数業務を同時進行する力
判断力と問題解決力 現場でのトラブル発生時に迅速かつ的確な判断が求められる
高いコミュニケーション力と責任感 作業員・協力会社・発注者など、立場の異なる関係者と円滑にやり取りを行う力が重要
柔軟性と適応力 天候・資材・人材など、日々変わる状況に臨機応変に対応
体力とセルフケア習慣 長時間の立ち仕事や屋外作業も多いため、心身の自己管理能力も必要
原価意識とICTの活用力 予算内で高品質な施工を実現するため、原価管理とICT(図面管理・遠隔臨場など)の活用ができると強みになる
誠実さとポジティブ思考 現場の信頼を得るためには、誠実さと前向きな姿勢が何より重要

こうした特徴を備えた人は、チームの士気を高めつつ、品質と安全、そして工期をしっかりと守りながら、現場を完成まで導くことができるでしょう。

施工管理職で年収を上げる方法

施工管理職で年収を上げるには、現場での実務経験を着実に積みながら、資格を取得して監理技術者を目指すことが推奨されます。あわせて、待遇や評価制度の整った企業へ転職することも、収入アップを実現する有効な手段といえるでしょう。

ここでは、施工管理職として年収を上げるために知っておきたいポイントについて具体的に解説します。

実務経験を積む

施工管理者として年収アップを実現するには、現場での実務経験を積み重ねることが大切です。

施工管理職は、さまざまな現場での経験を通じて、安全・品質・原価管理のスキルや、協力会社との調整力を養うことで、マネジメント力を高められます。

こうしたスキルは社内でも評価されやすく、昇進や昇格につながりやすい傾向があります。 また、実務経験が重視される建設業界においては、転職市場でも好条件で迎えられる可能性が高いといえるでしょう。

資格を取得して監理技術者を目指す

資格を取得し、監理技術者としてのポジションを得ることで年収アップにつながる可能性が高いです。

1級施工管理技士に合格し、一定の実務年数を経て監理技術者に配属されると、大規模な現場を担当できるようになり、現場手当や資格手当の上乗せが期待できます。

さらに、複数分野の資格を保有していれば、建築・土木・電気などの幅広い工事に対応可能となり、ゼネコンやサブコンに限らず、プラントメーカーなどでも活躍の場が広がります。

転職市場でも即戦力として高待遇での採用が狙えるだけでなく、他の候補者との差別化にもつながるため、将来の選択肢を広げるうえでも有効です。

待遇の良い企業に転職する

より高い年収を目指すなら、待遇の良い企業に転職するというのも選択肢の1つです。たとえば、スーパーゼネコンなど大手企業に転職すれば、各種手当などによって、年収が100万円以上アップするケースもあります。

また、発注者側であるデベロッパー企業に転職すれば、企画やコストコントロールといった上流工程に携わることも可能です。

ただし、このような転職では高い専門性や実務実績が前提となるため、応募前に自分のスキルや経験を整理し、強みを明確にしたうえで臨む必要があります。

施工管理の将来性に関してよくある質問

施工管理技士としてのキャリアプランを立てる中で、将来性や収入に関する疑問を持つ方も多いでしょう。

ここでは、よくある質問の中から代表的な項目を取り上げ、わかりやすく解説します。

施工管理の30歳の平均年収は?

30歳前後の施工管理技士の年収は、他職種と比較して高水準です。厚生労働省「jobtag」によると、建築施工管理技士の30代前半の平均年収は約593万円、30代後半では約686万円と報告されています。

これは、国税庁調査による全職種の平均年収(約460万円)と比較して、100万円以上高い水準であることがわかります。

この年収差の背景には、夜間対応や休日出勤に対する手当が加算されやすい点や、現場管理の専門性の高さがあります。さらに、元請けの大型案件を担当した場合には、歩合や現場手当が加算されることで、年収がさらに伸びる可能性もあるでしょう。

ただし、実際の年収は企業規模や地域、担当する案件の内容によっても異なります。転職や就職の際には、応募先企業の給与体系や待遇をしっかり確認することが重要です。

出典:建築施工管理技術者|「jobtag」厚生労働省

出典:令和5年分 民間給与実態統計調査|国税庁

施工管理が不人気なのはなぜですか?

施工管理の仕事が「不人気」とされる背景には、責任の重さや不規則な勤務時間が影響しています。夜間や休日に現場へ立ち会う必要があるなど、勤務時間が不規則になりやすく、体力的にハードだと感じる人も少なくありません。

また、工程管理や関係者との調整業務では、的確な判断力や高いコミュニケーション能力が求められるため、プレッシャーに弱い人にとっては続けにくいと感じることもあるでしょう。

しかし、こうした現場で鍛えられる判断力や対応力は、転職市場でも重宝されやすい実務スキルの一つです。そのため、努力次第で高年収や早期のキャリアアップを実現できる職種ともいえるでしょう。

施工管理は女性でも活躍できますか?

施工管理の仕事は、女性も十分に活躍できる職種です。 国土交通省の調査によると、建設業界で技術職に就く女性の割合はまだ1割未満にとどまりますが、現場の労働環境は年々改善されつつあります。

具体的には、休暇制度の整備、時短勤務制度の導入、女性専用トイレや更衣室の設置など、女性の働きやすさを重視する企業が増加しています。

さらに、施工管理の業務には、丁寧な調整力や対人コミュニケーション能力が求められる場面も多く、女性の強みが活かされやすい場面も多いです。

今後はBIMの導入や遠隔操作技術の普及により、力仕事の負担が減少することで、さらに女性が働きやすい環境が整っていくと期待されています。

出典:令和6年度建設産業における女性定着促進に関する実態等調査結果(アンケート調査)|国土交通省

出典:建設業における女性活躍推進に関する取り組み実態調査 調査報告|国土交通省

まとめ

建設業界では、深刻な人手不足が続いており、施工管理技士は依然として高い需要を誇る“売り手市場”の職種です。

働き方改革の進展により、週休二日制の導入や安全管理体制の強化など、現場の労働環境も徐々に改善されつつあります。

また、施工管理は、現場全体を統率する責任あるポジションとして、自分の判断が成果に直結するやりがいのある仕事です。人と関わることが好きな方や、チームをまとめる力を活かしたい方にとっては、まさに適職と言えるでしょう。

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この記事を書いた人

ベスキャリ建設 編集部

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