建設業界では、国土交通省が推進する「i-Construction」や既に進行中の建築確認申請の電子化(オンライン申請の導入) に加え、2026年春から順次スタートする 「BIM図面審査制度」(PDF図面とIFCデータによる確認申請)により、BIM活用の流れが一層加速しています。
こうした流れの中で、BIMスキルを客観的に証明できる資格として注目されているのが「BIM利用技術者試験」です。
業界全体がBIMスキルを持つ人材を求める傾向にあるため、「BIM利用技術者試験」の資格取得はキャリアアップや転職に直結する強力な武器となるでしょう。
この記事では、「BIM利用技術者試験」の概要や各級の違い、受験資格、費用、試験日程、合格率や難易度、効果的な学習方法までを網羅的に解説します。
BIMスキルを客観的に証明したい方や、建設業界でのキャリアアップを目指す方に役立つ最新情報をまとめているのでぜひ最後までご覧ください。
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【概要】BIM利用技術者試験とは?
BIM利用技術者試験とは、建築・建設分野におけるBIM(Building Information Modeling)の知識と技能を客観的に証明できる資格試験です。
主催は、一般社団法人コンピュータ教育振興協会(ACSP)で、国土交通省のBIM推進施策を踏まえて設計されています。
- ✓ 2級(知識試験):2023年6月19日より開始
- ✓ 準1級・1級(実技試験):2024年より開始
2級で基礎知識、準1級でモデリング基礎、1級で実務レベルの高度なBIM活用力を評価し、段階的にキャリアアップできる試験体系が特徴です。
出典:BIM利用技術者試験 | CBT-Solutions CBT/PBT試験 受験者ポータルサイト
主催団体は一般社団法人コンピュータ教育振興協会(ACSP)
一般社団法人コンピュータ教育振興協会(ACSP)は、CAD利用技術者試験や3Dプリンター活用技術検定試験など、建設・製造業界のDXに貢献する資格制度を多数運営している団体です。
業界ニーズに即した人材育成を目的としており、BIM利用技術者試験もその一環として創設されました。
試験の目的と対象者
本試験は、建築・建設分野におけるBIM(Building Information Modeling)を活用できる人材を育成・評価することを目的としています。
単にソフトを操作できるだけではなく、建物の企画から設計・施工・維持管理まで一貫してデータを扱えるスキルが求められます。
対象者は、建築設計に携わる実務者や学生、さらに営業・管理職などBIMを業務で活かしたい幅広い層です。
試験の級(1級・準1級・2級)の位置づけ
BIM利用技術者試験は、2級 → 準1級 → 1級 とステップアップできる構造になっています。
- ✓ 2級:BIMの基礎知識を問う筆記試験。初学者や関連業務従事者に適しています。
- ✓ 準1級:BIMモデリングの基礎を問う実技試験。設計補助やモデラーを目指す層が対象です。
- ✓ 1級:実務レベルの高度なモデリング・設計能力を評価。モデラー統括や設計者としての活躍を目指す方に位置づけられます。
このように段階的に学びを深められる試験体系となっており、キャリアに応じた受験が可能です。
【BIM利用技術者試験】1級・準1級・2級の受験資格と費用比較
BIM利用技術者試験は、1級・準1級・2級で対象者や試験方法、費用が大きく異なります。
ここでは、それぞれの級における受験資格や試験内容、料金を一覧表にまとめました。自分のキャリアやスキルに合った級を選ぶ際の参考にしてください。
| 項目 | 1級 | 準1級 | 2級 |
| 対象者 | 実務経験者/モデラー統括 | 初学者~設計補助者 | BIM基礎学習者/営業・管理 |
| 試験内容 | 実技試験(モデル編集・数量算出・図面出力) | 実技試験(2D図面からモデリング・数量算出) | CBT筆記試験(60問/60分) |
| 試験時間 | 240分 | 240分 | 60分 |
| 使用ソフト | Archicad、GLOOBE Architect、Revit/LT、Vectorworks | 同左 | なし(テキスト準拠) |
| 受験料(個人) | 19,800円(保持者13,200円) | 13,200円 | 8,250円 |
| 合格後の進路 | 設計者・チーフモデラー | モデラー・設計補助 | 準1級・1級への登竜門/営業・管理でも評価 |
BIM利用技術者試験 1級
BIM利用技術者試験1級は、実務経験を持ち、モデラー統括や設計業務を担う人材を対象とした上級試験です。
高度なモデリング技術を問う実技試験であり、チーフモデラーや設計者としてのキャリアを目指す方に適しています。
| 項目 | 内容 |
| 対象 | 実務経験者/モデラー統括を目指す方 |
| 受験資格 | 2級または準1級の合格者(認定番号の入力が必要) |
| 試験内容 | 実技試験:与えられたモデルを詳細化し、数量算出や図面の切り出しを行う |
| 試験時間 | 240分(13:00〜17:00) |
| 使用ソフト | Archicad、GLOOBE Architect、Revit/LT、Vectorworks |
| 費用 | 個人受験:19,800円(税込)、準1級/1級保持者:13,200円(税込)、団体受験:16,500円(税込)、保持者:11,000円(税込) |
| 合格後の進路 | 意匠系設計者、チーフモデラーなど、BIM活用の中心的役割 |
BIM利用技術者試験 準1級
BIM利用技術者試験準1級は、初学者や設計補助者を対象にした実技試験です。
2D図面からのモデリングや数量算出を通じて、BIMの基本的な活用力を評価します。モデラーとしてのスキルを証明し、1級へのステップアップにつながります。
| 項目 | 内容 |
| 対象 | 初学者~設計補助者 |
| 受験資格 | 2級合格者(認定番号の入力が必要) |
| 試験内容 | 実技試験:2D図面やデータからモデリングを行い、数量算出や図面出力を実施 |
| 試験時間 | 240分(13:00〜17:00) |
| 使用ソフト | Archicad、GLOOBE Architect、Revit/LT、Vectorworks |
| 費用 | 個人受験:13,200円(税込)、団体受験:11,000円(税込) |
| 合格後の進路 | モデラーや設計補助としての活躍、1級受験へのステップ |
BIM利用技術者試験 2級
BIM利用技術者試験2級は、BIMを学び始めた方や営業・管理職など幅広い層に適した基礎レベルの試験です。
指定テキストから出題される筆記形式で、合格すれば準1級・1級への登竜門となり、キャリア形成に直結する資格として注目されています。
| 項目 | 内容 |
| 対象 | BIMを学び始めた方、または営業・管理など周辺業務に従事する方 |
| 受験資格 | 制限なし(誰でも受験可能) |
| 試験内容 | CBT方式の筆記試験(多肢選択式 60問/60分) |
| 出題範囲 | 『建築・BIMの教科書 BASIC-Ⅰ改訂2版』(建設物価調査会刊)より全問出題 |
| 費用 | 個人受験:8,250円(税込)、団体受験:7,700円(税込) |
| 合格後の進路 | 準1級・1級へのステップアップの必須条件。営業・管理部門でも「BIMを理解する人材」として評価される |
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BIM利用技術者試験の試験日程と申込方法【2025年度版】
BIM利用技術者試験を受けたい方がまず確認すべきなのが「試験日程」と「申込方法」です。
ここでは、2025年度の1級・準1級・2級それぞれの実施スケジュール、申込期間、支払い方法、注意点をわかりやすく解説します。
1級・準1級の試験日程と合格発表
| 区分 | 試験日 | 申込期間 | 合格発表 |
| 前期 | 2025年6月29日(日)※終了 | 2025年4月21日(月)~5月22日(木) | 2025年9月上旬予定 |
| 後期 | 2025年11月23日(日) | 2025年9月16日(火)~10月16日(木) | 2026年2月下旬予定 |
試験時間は13:00~17:00(240分)となっています。受験票はマイページからダウンロードして印刷し、試験会場へ持参します。
2級の試験日程と申込受付期間
| 項目 | 内容 |
| 申込期間 | 2025年4月1日(火)~2026年3月15日(日) |
| 試験実施期間 | 2025年4月4日(金)~2026年3月31日(火) |
| 合否発表 | 試験終了後に即時判定。翌日以降、マイページから結果通知書をダウンロード可能 |
2級は全国のCBT試験会場で随時受験可能です。受験票の発行はなく、マイページや予約完了メールで試験日程・会場を確認します。
申込手順(マイページ登録~受験まで)
1級・準1級を受験する場合は、マイページに公開される受験票を必ず印刷し、写真を添付したうえで試験会場へ持参する必要があります。
一方、2級には受験票が発行されません。試験日程や会場、注意事項はマイページや申し込み完了時に届くメールに記載されていますので、必ず確認したうえで受験に臨みましょう。
- 1. マイページ登録:受験者専用サイトでアカウント作成(PCメールアドレス推奨)
- 2. 試験選択・申込:希望する級を選んで申込
- 3. 支払い:クレジットカード、コンビニ/Pay-easy、QRコード決済(PayPay)が利用可能
- 4. 受験票/試験案内
支払い方法に関する注意点
受験料は一度入金するとキャンセルや返金ができないため、申し込み時には十分注意が必要です。
2級試験については、受験日の3日前までであれば日程の変更が可能ですが、1級・準1級との併願受験は認められていません。
また、準1級や1級を申し込む際には、事前に取得した2級の「認定番号」の入力が必須となっています。
BIM利用技術者試験の試験範囲と出題内容【2025年度版】
BIM利用技術者試験は、級ごとに出題範囲や形式が大きく異なります。
1級・準1級ではBIMソフトを使った実技力が、2級ではテキスト準拠の基礎知識が問われるのが特徴です。ここでは、各級の試験内容と学習のポイントを整理して解説します。
【1級/準1級】モデリング実技(詳細図・数量算出)
1級・準1級では、BIMソフトを使ったモデリング実技が出題されます。与えられた2次元図面やモデルデータをもとに、詳細なBIMモデルを作成し、図面の切り出しや面積・数量の算出を行う内容です。
単なる操作スキルではなく、図面理解力やモデリングの正確性、応用力が総合的に評価されます。
- ✓ Archicad
- ✓ GLOOBE Architect
- ✓ Revit/LT
- ✓ Vectorworks
出典:1級/準1級試験を個人受験される方へ(事前準備) - BIM利用技術者試験
【2級】BIM基礎知識(教科書準拠)
2級は、BIMの基本知識を問う筆記試験です。CBT方式で60問・60分、出題範囲はすべて指定テキスト『建築・BIMの教科書 BASIC-Ⅰ改訂2版』(建設物価調査会刊)から出題されます。
BIMとは何か、設計・施工・維持管理における活用方法、国内外での導入状況など、幅広い基礎知識が問われるため、テキストの精読が必要です。
BIM利用技術者試験の合格基準
BIM利用技術者試験は、知識だけでなく実技力も含めた総合的なスキルを評価する点が特徴です。
合格ラインは級によって異なり、特に2級では各分野ごとの基準も設けられています。以下の表で、級別の合格基準を確認しておきましょう。
| 区分 | 合格基準 |
| 1級/準1級 | 総合得点が7割以上 |
| 2級 | 各分野5割以上かつ総合得点が7割以上 |
上記のとおり、1級・準1級は全体の得点率で評価されるのに対し、2級は総合点に加えて各分野での一定以上の理解が求められます。
基礎からバランスよく学習を進めることが、合格への近道といえるでしょう。
BIM利用技術者試験の合格率(実績データ)・難易度の目安
ここでは、BIM利用技術者試験の最新の合格率データと難易度を解説します。
公式サイトの「BIM利用技術者試験 統計情報」では、年度別の応募者数・受験者数・合格者数・合格率が公開されており、2級は90%以上と高い水準で推移している一方、準1級や1級は40%前後と難易度が上がる傾向が確認されています。
2級の合格率(実績データ)・難易度の目安
合格率は90%を超えており、指定テキストをしっかり学習すれば、多くの受験者が合格可能だといえるでしょう。
BIMの基礎理解を測る導入試験として、難易度は比較的低めです。
| 年度 | 応募者 | 受験者 | 合格者 | 合格率 |
| 2024年度 | 772 | 749 | 688 | 91.86% |
| 2023年度 | 649 | 622 | 573 | 92.10% |
準1級の合格率(実績データ)・難易度の目安
準1級の合格率は40~80%台となっており中程度~やや高難度だと言えます。モデリングの実技力とソフト操作への慣れが重要です。
| 年度・回 | 応募者 | 受験者 | 合格者 | 合格率 |
| 2025年度前期 | 59 | 51 | 39 | 76.47% |
| 2024年度後期 | 102 | 86 | 34 | 39.54% |
| 2024年度前期 | 49 | 44 | 22 | 50.00% |
1級の合格率(実績データ)・難易度の目安
1級の合格率は20~50%台となっており高難度です。実務経験がある方でも、試験形式への精練された対応が求められます。
| 年度・回 | 応募者 | 受験者 | 合格者 | 合格率 |
| 2025年度前期 | 67 | 57 | 27 | 47.37% |
| 2024年度後期 | 109 | 96 | 35 | 36.46% |
| 2024年度前期 | 99 | 93 | 24 | 25.80% |
BIM利用技術者試験の学習方法と対策【勉強時間の目安】
【1級/準1級】過去問題・参考解答形状
1級・準1級対策では、公開されている過去問題を活用するとよいでしょう。
実際の出題形式に沿った課題に取り組むことで、データの取り込みからモデリング、図面出力、数量算出までの一連の流れを体験できます。
また、公式が公開している「参考解答形状(XVL形式)」を確認することで、模範的な解答データを学習に取り入れることが可能です。
【2級】指定テキスト(BIMの教科書 BASIC-Ⅰ改訂2版)
2級はテキストから全問出題されるため、『建築・BIMの教科書 BASIC-Ⅰ改訂2版』を繰り返し学習することが大切です。
テキストにはBIMの基礎概念から具体的な活用事例まで網羅されており、初学者でも体系的に理解できます。
BIM基礎知識診断テストは現在休止中【2025年9月現時点】
試験前に自身の理解度を確認できる方法として、一般社団法人BIM教育普及機構が実施していた「BIM基礎知識診断テスト」がありました。
かつては、受験料3,300円(税込)で30問・60分のオンライン形式で受験でき、本番試験に向けた弱点補強に役立つ内容でした。
しかし、「一般社団法人BIM教育普及機構」によれば、2025年9月現在は休止中となっており、利用はできません。
今後再開される可能性があるかもしれないので、「一般社団法人BIM教育普及機構」の情報を都度チェックしておきましょう。
BIM利用技術者試験の過去問はどこでダウンロードできる?
BIM利用技術者試験のサンプル過去問題は、ACSP(一般社団法人コンピュータ教育振興協会)の公式サイトからダウンロードできます。
公開されているのは、1級・準1級の過去問題と2級のサンプル問題で、受験前に出題形式や解答方法を確認するのに役立ちます。
ただし、これらはあくまでサンプルであり、解答は含まれていません。
また、最新の公式ガイドブックに完全に対応していない場合もあるため、「出題傾向を把握する参考資料」としての利用がおすすめです。
より実践的に対策を進めたい方には、公式ガイドブックや有償の学習用問題集も販売されています。繰り返し解くことで知識の定着につながり、本番試験への安心感を高められるでしょう。
BIM利用技術者試験を取得するメリット
ここでは、BIM利用技術者試験を取得することで得られる4つの大きなメリットを紹介します。
BIMスキルを客観的に証明できる点や、国の施策に対応できる点、キャリアアップにつながる点など、建設業界での実務や転職に直結する利点をまとめました。
BIMスキルを客観的に証明できる
BIM利用技術者試験の最大の強みは、BIMに関する知識と実技力を客観的に証明できる点です。
設計ソフトの操作経験を履歴書に書いても、そのスキルを第三者が判断するのは難しいですが、資格という形で合格を示すことで、能力を裏付けられます。
社内では配属や昇進の参考になり、社外では転職や新規プロジェクト参画の際に信頼度を高めます。
特にBIM人材不足が深刻化する建設業界においては、資格の有無が人材評価の基準になるケースも多く、キャリア形成に直結する有効な強みとなるでしょう。
建設DXや国交省施策に対応できる人材になれる
近年、国土交通省はBIMを活用した建築確認申請フローの整備を進めており、業界全体でBIM活用の標準化が加速しています。
こうした流れの中で、BIM利用技術者試験に合格していることは、最新の行政施策や建設DXに即応できる人材であることの証明になります。
単なる操作スキルだけでなく、BIMを業務全体に活かせる人材は、企業にとって不可欠な存在です。
資格取得を通じて国の方針に対応できる強みを持つことで、業界の変化に取り残されることなく、長期的に市場価値を維持することができます。
キャリアアップにつながる
BIM利用技術者試験は、段階的にステップアップできる体系が整っているのも大きなメリットです。
まずは、2級で基礎知識を習得し、準1級でモデリングの基礎力を身につけ、最終的に1級で実務レベルの応用力を証明できます。
この仕組みにより、初学者から経験者まで、自分の成長段階に応じて挑戦できる点が魅力です。
資格取得を重ねることで、設計補助やモデラーからチーフモデラー、設計者といったポジションへとキャリアを広げることができます。資格はキャリア形成のロードマップとして活用でき、学習意欲の維持にもつながります。
幅広い業務に活かせる
BIM利用技術者試験は、設計や施工に直接関わる人だけでなく、営業や管理部門に携わる人にもメリットがあります。
例えば、営業職が資格を持っていれば、取引先に対して「BIMを理解している担当者」として信頼を得やすくなるでしょう。
また、プロジェクト管理においても、BIMを理解していることで設計・施工チームとの連携がスムーズになり、業務効率を高められます。
つまり、資格は単なる技術者の証明にとどまらず、建設プロジェクト全体を理解し、調整力やマネジメント力を高める武器にもなります。
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BIM利用技術者試験に関するよくある質問
ここでは、BIM利用技術者試験を受けるにあたって多く寄せられる疑問と回答をまとめました。
難易度や合格率、受験資格、学習時間の目安など、これから受験を検討する方が知っておきたいポイントを簡潔に解説します。
Q. BIM利用技術者試験2級の難易度は?
A. BIM利用技術者試験2級の合格率は90%以上と高く、指定テキストをしっかり学習すれば合格可能です。
BIMの基礎知識を問う内容のため、初学者でも取り組みやすい試験です。
Q. BIM技術者試験の合格率は?
A. BIM技術者試験の最新の合格率は、2級が約92%(2023年度92.10%/2024年度91.86%)と高水準です。
一方で、準1級は約40~76%(2024年度後期39.54%、2025年度前期76.47%)、1級は約25~47%(2024年度前期25.80%、2025年度前期47.37%)と難易度が上がります。
級が上がるほど実技力とBIMソフト操作力が求められる試験だといえます。
Q. BIM利用技術者試験とは何ですか?
A. BIM利用技術者試験とは、建築・建設分野におけるBIMの知識や技能を証明する資格試験です。
国土交通省の施策を踏まえて設計されており、基礎から実務レベルまで段階的にスキルを認定します。
Q. BIMを勉強するのにどれくらい時間がかかりますか?
A. BIM利用技術者試験の2級は30~50時間が目安、準1級・1級は100~150時間程度の学習が必要とされています。
実務経験の有無によって差があるため、ご自身に合った計画を立てることを推奨します。
Q. BIM利用技術者試験2級に合格していなくても1級は受験できる?
A. BIM利用技術者試験の1級や準1級を受けるには、事前に2級の合格(認定番号取得)が必須条件となります。
Q. BIM利用技術者試験はオンラインで受けられる?
A. BIM利用技術者試験 2級は全国のCBT会場で随時受験できますが、自宅オンライン受験はできません。
BIM利用技術者試験 準1級・1級も指定会場で実施されます。
Q. BIM利用技術者試験で使用できるBIMソフトは?
A. BIM利用技術者試験の1級・準1級では Archicad、GLOOBE Architect、Revit/LT、Vectorworks が対象です。2級はソフトを使用せず、テキストに基づいた筆記試験です。
出典:試験に使用できるソフトについて - BIM利用技術者試験
まとめ
BIM人材の需要は年々拡大しており、スキルを証明できる資格の価値も高まっています。
BIM利用技術者試験は、2級で基礎を固め、準1級・1級で実務力を磨くことでキャリアを大きく伸ばせるステップアップ型の試験です
受験を検討している方は、最新のスケジュールや要項を確認し、計画的に準備を進めることが合格への近道となります。
さらに、資格を取得した後は、キャリアの選択肢を広げるチャンスです。BIMスキルを活かした転職を目指す方は、建設業界に特化した転職支援サービス「ベスキャリ建設」をご活用ください!
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