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建設現場で撮る写真の目的とは?工事写真撮影の手順とおすすめツール

更新:2022-05-16

建設現場で撮る写真の目的とは?工事写真撮影の手順とおすすめツール

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施工管理職の仕事である工事写真は、品質管理の重要な資料となります。工事写真は目についたところを撮影するのではなく、事前の計画と準備が必要です。

これまでは工事写真は膨大な枚数を撮影するため、写真管理の作業に時間と手間がかかっていました。しかし、最近では、手作業が多かった従来の写真管理方法に代わり、便利なツールが登場しているのです。

今回は、工事写真の目的と撮影の手順、工事写真のおすすめツールについて解説していきます。

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■建設現場における工事写真の目的

工事写真とは、各段階の施工状況や、施工過程を写真で記録することです。建設工事は見える部分だけでなく、土の中にある基礎など、見えない部分から施工する必要があります。完成後は資材に隠れてしまう部分の工程を写真で残しておくことで、工事が適切であったかの証明になるのです。

工事写真は工事の工程記録のほかに、使用材料・品質管理・維持保全や問題解決の重要な資料になります。

 

■建設現場で工事写真を撮影する手順と注意点

工事写真は現時点の状況をそのまま撮影するのではなく、事前の準備と手順に沿った撮影が必要です。そこで、工事写真の撮影準備、撮影時のポイントと注意点を紹介します。

 

◇工事写真の撮影計画を立てる

工事写真は、撮影計画を立ててから必要な機材を準備し、撮影、写真の確認、整理という一連の流れがあります。

撮影計画では、仕様書などの内容によって何を撮影するかを洗い出し、かつ撮影のタイミングも決めておく必要があります。撮影計画を立てておかないと、必要な写真の撮り忘れや漏れが発生するためです。

例えば、コンクリート打設前の配筋など、見えなくなる部分の撮影が漏れてしまうと、確認に余計な時間がかかってしまいます。撮影の漏れや抜けを防ぐため、撮影対象やタイミングを撮影計画書としてまとめておくといいでしょう。

また、写真を何のために撮影するか、誰に見せる写真なのかを明確にしておくことも重要です。相手が現場の監督者の場合は使用材料が必要、発注者の場合は工事の施工状況と、必要な内容が変わってくるでしょう。どの写真を撮るかという意識だけでなく、誰に必要な写真かを考えて撮影計画を組むことが大切です。

 

◇必要な機材の準備

工事写真に必要な機材は、デジカメ、小黒板が基本です。デジカメは広角レンズのものや、耐衝撃性や防水性、防塵に優れたタイプがよく使われているようです。

しかし、近年ではスマートフォンやタブレットを使うケースが増えています。工事写真に便利なアプリも登場しているので、必要に応じて使い分けるといいでしょう。

 

◇工事写真を撮影するポイント

撮影計画書に沿って、工事写真を撮影していきます。より良い写真にするためには、以下の5W1Hがわかるように撮影することがポイントです。

・ Who:請負業者や立会者など
・ When:撮影日
・ Where:工事場所、施工の部位
・ What:工事の種別、分類、規格、寸法など
・ How:施工状況や施工方法

これらの情報が見ただけでわかる写真を撮影するのが、工事写真撮影の重要な業務です。ただし、写真だけでわからない部分も出てくるので、必要事項を記入した黒板を一緒に撮影しておきましょう。

また、対象物を明確に撮影するため、構図を意識して撮影する必要があります。1枚に収まらない場合は複数枚に分けたり、距離を変えたりするといいでしょう。全体写真を撮影する場合は、完成後の様子をイメージして撮影位置を決めます。

 

◇撮影後の写真管理

工事写真の重要な業務の一つが、撮影した写真の整理と管理です。

工事写真は何枚も撮影するため、膨大な写真データを整理する必要があります。工事写真は工事の着工から竣工までの順番で、工事写真台帳にまとめなければなりません。また、写真に工事情報を入力してから整理するため、写真管理で残業になるケースも少なくないようです。

 

◇工事写真撮影における注意点

先に述べたように、撮影のミスや漏れがあると、再撮影で余計に時間がかかります。撮影計画書を作成するだけでなく、現場で毎回チェックすることが大切です。

公共工事の場合、工事写真は税金の使い道を把握することも目的の一つです。そのため、色の補正やトリミングなど、画像編集したものは提出できないので注意しましょう。

 

■建築現場の工事写真管理を楽にするツール

工事写真の管理は、残業の原因になるほど大変な作業です。施工管理の負担を減らすため、近年では写真管理が楽になる、ツールやアプリが登場しています。そこで、写真管理の効率化につながる、工事写真の電子黒板、工事写真台帳アプリの概要とメリットを紹介します。

 

◇電子黒板を利用する

電子黒板とは、アナログの黒板をデジタル化し、工事写真の撮影と同時に黒板を挿入できるものです。スマホやタブレットに専用のアプリをインストールするだけ、という手軽なことも普及を後押ししています。

黒板を持ち歩く手間が省ける、光の反射を考慮しないで済む、1人で撮影できるといったメリットがあります。工事写真の撮影にかかる作業時間と人的コストの削減につながるでしょう。また、撮影箇所や工事の種類と写真が紐づけされるため、写真整理と写真整理が楽になることも電子黒板のメリットです。

ただし、アプリは国土交通省が許可したものをインストールしましょう。許可のないアプリは、画像の改ざんが疑われる可能性があるためです。

 

◇工事写真台帳アプリを利用する

工事写真台帳アプリは、電子黒板と写真の整理、管理が一緒になっている優れものです。

従来の工事写真台帳はエクセルが主流で、写真整理と管理にとても手間がかかっていました。工事写真台帳アプリは撮影した写真を自動で分類できるため、写真整理の手間が省けます。

また、写真管理はクラウド上に保管できるため、複数の端末で写真を共有できる、場所と時間を選ばずにデータを確認できる、デバイスが壊れてもデータがなくならない、といったメリットがあります。

 

■まとめ

着工から竣工までの状況を写真に収める工事写真は、適正な工事を証明する重要な資料です。基礎や配管などの見えない部分も撮影するため、事前の撮影計画で抜けがないように準備する必要があります。5W1Hがわかる写真が望ましいため、黒板を併用し、誰が見てもわかる写真を撮影しましょう。

また、写真管理の時間と手間を省くため、電子黒板や写真管理台帳アプリの導入をおすすめします。黒板を持つ必要がないうえに、1人で撮影できるため、業務の効率化につながります。また、自動で写真を分類、整理できる機能により、事務所に帰ってからの業務が軽減できるでしょう。

 

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この記事を書いた人

ベスキャリ建設 編集部

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