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安全書類(グリーンファイル)とは?種類と書き方、保存期間を解説

更新:2025-07-12

安全書類(グリーンファイル)とは?種類と書き方、保存期間を解説

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安全書類は建設現場の安全対策に欠かせない書類で、およそ20もの種類があります。作業員の人員や関係会社、施工に関する書類に分類され、立入調査が入った際に提出する必要があります。

また、建設業法で定めた年数は保管しなければなりません。

今回は、安全書類の概要、種類ごとの代表的な安全書類、安全書類の書式と保管期間について解説していきます。

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安全書類(グリーンファイル)とは?

安全書類とは、建設現場の安全対策に必要な書類の総称です。安全書類は、「労務安全書類」「グリーンファイル」と呼ぶこともあります。施工管理職は、さまざまな事務処理を行ないますが、安全書類の取り扱いもその一つです。

安全書類は1種類ではなく、主要なものだけでおよそ20種類にもおよび、人員や関係会社、機材や施工に関わる書類に分類できます。建設工事の中小受託事業者は、これらの安全書類を元請けに提出しなければなりません。

安全書類の種類

20種類にもおよぶ安全書類は、おおまかに「労務安全関係」「人員関係」「施工体制台帳関係」に分類できます。

ここでは、それぞれの分類に含まれる代表的な安全書類について解説します。

労務安全関係の書類

労務安全関係の書類は、現場の作業員や、危険をともなう道具・作業の管理に関するものです。主な書類は以下の通りです。

書類名 概要 提出・作成のタイミング
安全ミーティング報告書 危険予知活動(KY活動)の実施を証明する書類。事故時の安全対策確認にも活用される。 安全ミーティング実施ごと
安全衛生計画書 安全衛生の年間目標や指導内容を記載。現場ごとに作成する。 現場開始時に1回
持込機械等使用届(建設機械系) クレーンや車両系建設機械の使用届出。車検証や保険証のコピーを添付。 機械を現場に持ち込むたび
持込機械等使用届(電気工具系) 電気工具や溶接機などの安全性確認書類。貸与品も含めて提出が必要。 工具使用時
工事・通勤用車両届 トラックや生コン車など工事車両、通勤・社用車も含めた届出。 工事開始時、車両が増えた場合など
火気使用願 溶接作業など火気を使う作業の申請書。使用場所や方法などを記載。 火気使用前に都度提出

人員・関係会社に関する書類

建設現場で働く作業員や、現場に関与する会社に関する書類は以下の通りです。

書類名 概要 提出・作成のタイミング
作業員名簿 作業員の氏名・住所・勤務現場などを記載。資格証や免許の写しも必要な場合あり。 作業員の現場入場時、変更時
外国人建設就労者現場入場届出書 技能実習経験のある外国人作業員の入場届出。パスポートなどの写しが必要。 該当する外国籍作業員の入場時
関係会社編成表 工事に関わる関係会社の契約関係を明示。一定の体制のみで完結する場合は不要。 関係会社構成が確定した時点
工事関係報告書(契約通知関連) 新たな関係会社との契約が発生・変更した場合に提出。 関係会社の契約変更時に都度提出

施工体制台帳関係の書類

施工体制台帳関係の書類は、建設工事に携わる各社の体制や関係性を明確にし、現場全体の施工体制を把握するためのものです。

書類名 概要 提出・作成のタイミング
施工体系図 工事に関与する各会社の施工範囲・分担を図で整理したもの。 工事開始時、および体制変更時

 

安全書類の書式と保存期間について

安全書類を作成する際の書式と、書類の保存期間について見ていきましょう。

安全書類の書式とは?

安全書類に決まった書式はありませんが、事業者や地域ごとに記載方法が異なり、作業効率が悪いという課題があります。そのため、全国建設業協会が定める、「全建統一様式」を利用するとスムーズに書類作成ができます。ただし、元請けの企業により、独自の書式を設けている場合もあるため、事前に利用して問題ないか確認しましょう。

また、安全書類を電子化で作成・提出・管理できる「グリーンサイト」というサービスを利用する方法もあります。

グリーンサイトは協力会社が安全書類をパソコンで作成・提出でき、元請け会社側もパソコン上で書類の確認と受領が可能です。入力データが帳票に反映されるため入力の手間が省け、帳票漏れや記入漏れなども自動でチェックしてくれます。また、ペーパーレスで省スペース化を実現できるうえ、帳票の検索機能も備わっており、膨大な書類も簡単に管理できます。

安全書類の保存期間

建設業法第31条では、国土交通省や都道府県知事は必要に応じて工事の状況や帳簿、物件の立入検査ができること、と定めています。また、建設業法第40条の3において、建設業者は書類を保管することが義務付けられています。これらのことから全書類や帳簿、図面などは「原則5年間」保管しなければなりません。

“原則”としたのは年数が異なるものもあるためです。

施工体系図は営業に関する書類のため、工事完了後に建物を引き渡してから10年間の保管が義務付けられています。10年間の保管が必要な書類は、ほかにも完成図書、発注者との打ち合わせ記録などが該当します。

安全書類を正しく保存しなかった場合、「10万円以下の過料」という罰則が適用される可能性があるので注意しましょう。

まとめ

安全書類は労務関係や施工関係、契約関係など、さまざまな種類が存在します。1回のみの提出で済む書類だけでなく、建設機械など使用するたびに提出が必要な書類もあるので破棄などしないよう注意が必要です。

安全書類の作成では決まった書式はなく、全建統一様式を使用する、会社で定めた書式を使用する、グリーンサイトを活用するといった方法があります。書式が決められている場合もあるため、事前に確認する必要があります。

建物の立入検査に備え、安全書類は原則5年間、一部の書類は10年の保管が義務付けられています。安全書類の保存を怠ると罰則が適用される可能性があるため、書類に合った年数を必ず保存しましょう。

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この記事を書いた人

ベスキャリ建設 編集部

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